事業承継を親族承継のかたちで行った場合、相続税の負担はどうなる

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「今後数年間の間に、父親の会社の経営を引き継ぐ予定。相続がからむ場合は相続税が発生すると聞いたけど、どのぐらいの負担になる?」

ご家族が経営されている会社の後継者となる予定の方の中には、事業承継に当たって生じる税金の負担が気になっている方は少なくないでしょう。

この記事では、現経営者の親族が経営を引き継ぐ「親族承継」の形で事業承継を行うことを検討されている方向けに、事業承継にまつわる税金の負担について解説いたします。

 

事業承継税制を使えば、事業承継による相続税の納税を猶予してもらえる

最初に結論から言うと、現在の経営者の方の相続が発生した後、後継者となる親族がそのまま会社の経営を継続する場合には、相続税の負担を実質的にゼロにしてもらえる「事業承継税制」という税軽減措置が利用できます。

事業承継税制の仕組みをごく簡単に説明すると、以下の通りです。

 

会社のオーナー経営者が亡くなった場合、その人が所有していた会社の株式は、家族の人が遺産として相続することになります。

遺産の金額が一定額を超える場合(おおむね3600万円が目安となります)には相続税を負担しなくてはなりませんから、通常であれば相続に当たって多額の相続税が発生することとなります。

 

一方で、相続の発生後にも会社の経営を一定の条件下で継続する場合には、相続財産である株式にかかわる相続税は、後継者が経営を続ける限りは猶予してもらえます。

 

法律上の扱いは「猶予(納税を待ってもらえること)」となっていますが、後継者となる人が必要な条件下で経営を継続し、最終的にその後継者が死亡した場合には、猶予されていた相続税は免除されることとなります。

 

ごく簡単にいえば、先代経営者から引き継いだ会社の経営を従来通りに継続する場合には、本来負担すべき相続税を実質免除としてもらえる仕組みといえます。

 

事業承継税制を利用するデメリット

事業承継税制は、経営者の交代に当たって発生する相続税を実質免除してもらえるメリットの大きい方法ですが、デメリットもあります。

 

具体的には、事業承継後5年以内に会社の経営が継続できなくなった場合には、猶予されていた相続税の納税義務が生じることです。

 

事業承継後の会社の経営がうまくいかなくなってしまった状態で、さらに猶予されていたはずの相続税の納税義務が生じることは、後継者となる人の経済状況を非常に悪化させてしまう可能性があることを理解しておきましょう。

 

また、事業承継税制を利用するためには、相続税の申告期限(相続発生後10か月間です)までに、あなたが経営を引き継ぐ会社が、事業承継税制の利用条件を満たすことについて都道府県知事の認定を受けなくてはなりません。

 

さらに、事業承継税制の認定を受けた後には、定期的に年次報告書などの形で自社の経営状況について公的機関に報告を行わなくてはならないなどの手続きが生じることも理解しておきましょう。

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