M&Aよりも、親子承継による事業承継が活用されている理由

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2015年に中小企業庁が行った調査によると、在任10年以上の経営者が自分の「息子や娘」に会社を引き継ぐケース(親子承継)は、事業承継全体の半数以上を占めています。これに対し、他の企業への売却や合併による事業承継(M&A)の割合は数%〜11%程度に過ぎません。

(参考URL) https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/shingikai/kihonmondai/2016/download/161128kihonmondai03.pdf

親子承継という手段が、実績豊富な経営者たちにこれほど利用されているのはなぜでしょうか?ここでは親子承継のメリットと注意点について、M&Aと比較しながら説明していきます。

 

1 親子承継は円滑な事業承継を可能にする? 

親子承継が広く活用される背景には、親子承継独自の特徴があります。まず、親子承継は現経営者にとって「安心できる」手段です。多くの経営者にとって、手塩にかけて育てた会社の後継者として、身近な家族ほど安心できる相手はいません。 会社の役員や従業員にとって「受け入れやすい」のも親子承継の特徴でしょう。大抵の場合、経営者の子は見ず知らずの外部の人間より心情的に受け入れやすいものです。

後継者を早い段階から入社させ、時間をかけて教育できることも無視できません。

こうした特徴はいずれも、事業承継のプロセスを円滑に進める上で有利に働きます。在任期間が長く、会社に思い入れの強い経営者ほど親子承継を活用するのも当然といえます。

 

 

2 M&Aと比較した際の親子承継の注意点 

合併や買収によって行われるM&Aに対し、親子承継の多くは、生前贈与や相続の形で行われます。 

このため親子承継を活用する際は、他の相続人との相続争いや、高額な贈与税・相続税といった相続関連のトラブルに十分注意が必要です。あらかじめ相続人全員の同意を得ておくこと、節税対策や財産の処分について事前に検討しておくことが不可欠といえるでしょう。

またM&Aの場合、事業を引き継ぐ相手は原則としてプロフェッショナルな経営者です。これに対し親子承継では、数年から10年程度といった十分な時間をかけて、後継者を教育する必要があります。

これらの点に注意しつつ準備することで、親子承継のメリットを最大限に生かした事業承継が可能になるでしょう。

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