コメ兵、ブランドオフ支援を発表 事業承継会社を傘下に
中古ブランド品流通大手のコメ兵は20日、同業のブランドオフ(金沢市)とスポンサー支援に関する基本合意書を締結したと発表した。ブランドオフの既存事業を承継する新会社を設立し、コメ兵が完全子会社化する予定。ブランドオフは業績悪化で債務超過に陥り、スポンサー候補を探していた。コメ兵は海外展開で先行するブランドオフを傘下に収め、市場開拓につなげる。
新会社はブランドオフの店舗や設備、人員を引き継ぐが、金融機関などへの債務は承継しないとしている。2019年中の正式契約締結を目指す。コメ兵は中古ブランド品を扱う流通企業として首位で、19年3月期の連結売上高は509億円。ブランドオフの18年8月期の売上高は144億円と、SOUや大黒屋ホールディングス(HD)に次ぎ、業界では準大手グループの一角を占める。
ブランドオフは08年から香港や台湾を中心に海外出店を進め、12店舗を出している。コメ兵も北京やバンコクで展開しており、ブランドオフのノウハウを自社の海外戦略に生かせると判断した。
ブランドオフを巡っては17年に大黒屋HDが買収を決めたが、破談した。中古品市場はフリマアプリのメルカリやヤフーなどネットを利用する大手が台頭している。
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