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事業承継をどのように行うか②-企業内か企業外の判断(後編)―

事業承継をどのように行うか②-企業内か企業外の判断(後編)―

廃業予定の中小企業のうち28.6%が後継者不足を理由にしているように、中小企業における後継者不足の問題は、日本経済の将来を大きく左右する問題になっています。

このためにも、自社事業を廃業させることなく、末長く成長・発展を願い、事業を次代にしっかりと引き継いでいくことがとても重要になっています。

 

こちらでは、事業承継の手法をどのように判断するかについてご説明してまいります。

 

【親族、従業員、第三者の誰に事業を承継させるか?】

親族、従業員、第三者の誰に事業を承継させるかの判断は、その後継者が誰かによります。そして、後継者が誰になるかでその課題も変わります。

 

  • 親族内承継

この場合、親族である後継候補に経営者としての知識、ノウハウを授けていく必要があります。仮に後継候補が事業に従事していない場合は、事業そのものの知識、ノウハウを修得させねばなりません。

また、債権者や従業員の理解・協力も不可避ですが、事業に従事していない後継候補が信用を勝ち得るまでには、相応の苦労があることでしょう。

一方、現経営者の株式や財産等を引き継ぐ場合は、贈与や相続により承継させられるので、資金面の不安はなくなります(税務対策は必須ですが)。

このように、親族内承継では、後継候補の育成が最大の課題と言えます。

  • 親族外承継-従業員承継

この場合、後継候補である従業員に経営者としての知識、ノウハウを授けていく必要があるのは親族内承継と同じですが、従業員承継では、事業に精通して将来を託せる人材がアサインされるケースが多く、事業に関する知識、ノウハウの教育は不要と言えます。

また、債権者や従業員の理解・協力については、事業に精通しているという安心感から、比較的信用を勝ち得るのは容易と推察されます(ライバルの妬み・やっかみはありますが)。

ただ、現経営者の株式や財産等を引き継ぐ場合、贈与や相続による承継が難しいため、事業用資産の取得のためには資金の調達が必要になります。

このように、従業員承継では、資金面の確保が最大の課題と言えます。

  • 親族外承継-第三者への承継

この場合、後継候補は経営のプロが担うケースが多いので後継候補を育成する必要はありません。

また、事業資金についても、金融機関などが後ろ盾にいるケースが多いので、この点の不安も少ないでしょう。

債権者と従業員の理解・協力については、会社の信用力の改善への期待もあり、債権者からは比較的理解・協力を得られやすいものと考えられますが、従業員については、経営方針や事業戦略の一新や、企業風土や文化の変化に対して反発する人が出てくる可能性があります。

この点は、債権者や取引先においても違和感を抱く人が出てくるおそれがあります。

このように、第三者への承継では、新たな変化を許容できない人々への対応が最大の課題と考えます。

 

このように、承継方法によってそれぞれ異なる課題がありますので、これを念頭に置き、最も望ましい承継手法を選択し、円滑な事業承継を実現していきましょう。

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