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「あきらめ時だ…」 休廃業・解散、今年5万件ペース

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新型コロナウイルスの感染拡大を受け、中小企業の経営が急速に悪化している。2020年の休廃業や解散は、推計で5万件にのぼりそうだ。中小企業は日本の雇用の7割を占めており、5万社がなくなれば失業への懸念も高まる。雇用や資金面での政府・自治体の支援策を、中小・零細の企業に早急に行き渡らせることが必要だ。

調査会社の東京商工リサーチによると、新型コロナによる直接的な影響で倒産した企業が29日までに192社となった。20年の倒産合計は、7年ぶりに1万件を超える見通しだ。

だがこの数には、支払いの遅れなどがないまま事業をたたむ休廃業や解散は入っていない。経営者の高齢化や人手不足で事業承継問題が深刻化し、16年から休廃業と解散は年4万件以上の高水準で推移している。

そこにコロナによる需要減が追い打ちとなり、20年の休廃業と解散は19年比15%増の5万件に膨らむと推計する。00年の調査開始から最多だ。景気回復時期も見通しにくく「廃業や解散がさらに増える可能性もある」(同リサーチの原田三寛氏)。

「コロナがなければ、別の展開もあった……」。山形市の漬物店、丸八やたら漬。1885年創業で、市中心部にある国の登録有形文化財の蔵と一体になった店は街のシンボルだ。だが観光客の急減で4~5月の売上高は例年の6割減となり、31日に閉店して6月末メドに解散すると決めた。

建物だけは残す計画もあったが、コロナで立ち消えになり、土地を売却して金融負債を返済する。新関芳則社長(66)は「倒産して従業員や取引先に迷惑をかける前に自主廃業した方がいい」と話す。

中小・零細企業が自主的な休廃業を選ぶ理由について、東京商工リサーチの原田氏は「新型コロナがもたらす変化に対応するには投資が必要。弱っている中小はそれができない」と指摘する。

「あきらめ時だ」。うどんすきで知られる料亭「東京美々卯(みみう)」。大阪本店から1973年にのれん分けした東京法人は、清算の道を選んだ。外出自粛などで足元の売り上げは9割減り、20日に首都圏の全6店を閉めた。「コロナは長期化する。このままだと倒産のリスクが出る」(担当者)と判断した。

高齢化した経営者の廃業への決断をコロナが後押しした面もありそうだ。19年に休廃業や解散した代表者のうち、84%が60歳以上で39%が70歳代だった。「借り入れや保証融資を受けても返済が心配で、事業を続ける意欲がない。デジタル対応も難しい」(弁護士)

4月に廃業した東京・銀座の老舗弁当店も、後継者がいなかった。70歳に近い店主は「設備投資をしても、回収できる見込みがなかった」と肩を落とす。

大阪府東大阪市の金型町工場の社長(77)は「50歳代の社員が定年になるまでは続けたい」と、家賃と給料に充てるために自分の生命保険を解約した。日本政策金融公庫の低利融資もあるが、「老い先短い身で借金を増やせない」と悩む。

27日に閣議決定した2020年度第2次補正予算案では中小零細企業の家賃負担を軽減するため約2兆円の関連費用を計上。「持続化補助金」など3補助金も計1000億円かけ拡充された。

法政大学経営大学院の丹下英明教授は「M&A(合併・買収)やIT(情報技術)投資などへの前向きな支援金も必要だ」と指摘する。事業再生支援が専門の宮原一東弁護士は「負債が重い事業者などは(金融機関からの)融資を受けるハードルが高い」と強調する。

緊急事態宣言は解除されたものの、人々が自由に移動や行動できない「制限経済」の中で、中小零細の苦境が続く。第1次・2次補正予算案で合計1兆6000億円を計上した雇用調整助成金。手続きの煩雑さなどから支給が決定されたのは22日時点で約90億円にとどまる。20年に5万社が休廃業や解散すると、20万人の従業員に影響が出るという。中小企業を迅速に支えなければ、多くの雇用を失うことになりかねない。

(中藤玲、東大阪支局長 高橋圭介)

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