ITの総合商社がM&Aを支援する。｜株式会社Wiz

M&Aのニーズの高まりを感じてM&A支援をスタート

――まずは、御社の事業内容をお聞かせください。

株式会社WizはITの総合商社として、現在、全国30万社の法人様、そして70万ユーザー様と関りを持ち、160以上ある商材を「Wiz cloud（ワイズ クラウド）」といったソリューションメディアを中心に、お客様を総合的にコンサルティングしていくことをメイン業務に日々取り組んでおります。

また、全国に16の支社を構え、各地のお客様と密にコミュニケーションを図りながら支援しております。

――そんな、Wiz様が事業承継・M&Aの支援に乗りだしたきっかけは何ですか？

Wizの特徴として、そもそも営業会社であり膨大な顧客基盤があります。様々な商材を通してあらゆる業種のクライアント様を支援しており、単月でも約5,000社のお客様と契約を結ぶ程の規模感があります。

日々、多くのオーナー様とお話をする中で、「会社・事業を売却したい。」と、ご相談を頂く機会が多くなってきていました。また、かねてより士業の方々や企業の役員の方々との関りもあり、M&Aや事業売却に関するニーズを伺っている状況がありました。そこで、弊社でも事業部として事業承継・M&Aの支援をしようと考えたのがきっかけです。

今年の1月から本格的に事業承継・M&Aの支援をすべく”コネクト事業部”を立ち上げましたが、実は事業部を立ち上げる前から会社を売却したいというオーナー様に対して、士業などのパートナー企業様とお繋ぎしてM&Aを間接的に支援していました。

単に士業へお繋ぎするだけでなく、オーナー様と向き合って支援していきたいという想いから本事業が立ち上がりました。

会社HP：https://012grp.co.jp/

事業承継・M&Aの支援内容

――どのような支援を行っていますか？

昨今、M&A仲介会社は増加傾向にありますが、弊社も同様にM&A仲介をご支援することを大きな目的としており、場合によってFAとして売り手様または買い手様に就いてサポートする、マイノリティへの出資をしてM&Aを加速させるといったサポートを実施しています。

――運営されている「DX承継くん」の運営状況はいかがですか？

事業部を発足したのが2021年の1月ということもあり、M&Aの案件数はまだまだ多いとは言えません。しかし、現在増加傾向にあり、実際に250件ほどの案件を常にアクティブに運営しており、また、日々ご相談も頂いています。

クライアント様の業種としては、売り手様はIT・Web領域で事業をされているオーナー様、買い手様もIT領域の事業を注目されている企業が大半となっています。

――ご登録されているユーザー様とはどのようにコミュニケーションを取っていますか？

様々なメディアに掲載されているM&Aに関する情報を集約し、ユーザー様へ情報をソーシングしていくことに取り組んでいます。

また、アナログ的ではありますが、DM（ダイレクトメール）での情報発信や、お問い合わせ頂いたオーナー様との対話を通して、しっかりとコミュニケーションを図りながらニーズを吸い上げていく事に取り組んでいます。

DX承継くん：https://dx-shoukun.jp/

M&Aを通して企業の本質的な課題を支援

――お客様にとって”本当にM&Aが必要か”を共に考える。

オーナー様の課題として、会社を売却したいと考える理由は様々です。極端な話ですが、「売却しなくてもいいのではないか？」と考えることもできます。もちろん、売却をお考えのオーナー様には、我々の豊富な顧客基盤を活かして、しっかりとニーズにマッチした買い手候補とマッチングすることは可能です。

しかし、そもそも会社を売ろうか売るまいかを悩んでいる、また、「売らなくてもいいのではないか？」と悩まれているオーナー様も多く、詳しく話をお聞きしていくと、売りたいのではなく「売る方が良いはずだ。」と考えてM&Aでの売却を検討しているケースもあります。

――オーナー様が売却を考えてしまっている理由はなんでしょうか？

「後継者がいない。」などの典型的な理由はもちろんですが、会社としてのウィークポイントがオーナー様に売却を考えさせてしまっていることがあります。

例えば、「技術は持ち合わせているが、営業力が無いために受注を取ってこれない。」といった、会社の中でも一部分の課題によって経営がうまくいかず、「営業力のある会社へ売却したい。」と考えてしまっている場合があります。

通常のM&A仲介会社であれば、営業力を補完できる企業へ売却するように動きます。
しかし、我々はオーナー様が抱える経営課題を解決するために、営業力を補完するために支援して会社の時価総額を上げにいったり、場合によってはハンズオン投資をして、共に会社の改革に取り組みながらIPOを目指していくなど、本質的な課題の解決に取り組みます。

M&Aで会社を売却するとしても、オーナー様がしっかりとM&AやIPOを通して対価を得られるように支援したいと考えています。

――もともとコンサルティングに従事してきたという御社の特徴の出た支援ですね。

それこそ、経営コンサルティングという考え方でもあり、単に出口戦略として会社を売却するという支援ではなく、オーナー様が本当はどうなりたいのかという潜在的な想いをしっかりとヒヤリングし、抽出した課題に対して、これまでWizが手掛けてきた経験を活かして支援していたいと考えています。

我々は「事業承継・M&Aを支援する」とは謳っていません。もともと取り組んできたDXの総合商社として、IT・Web領域での知見を活かして、M&Aにおける総合的な支援をしていこうと考えています。

オーナー様のニーズをしっかりと伺ったうえで、最適解がM&Aであれば、もちろん弊社のM&A支援のプロフェッショナルと共に支援をしていきます。

事業会社がM&Aを支援する意義

――オーナー様との対話の中でも「実は会社を売らなくても良い。」と仰る方も多いですか？

はい。しっかりと対話をすると、今すぐ売りたいと仰るオーナー様の方が逆に少ないです。

例えば、他のM&A仲介会社だとM&Aのソリューションしか持ち合わせていないので、オーナー様からご相談があった際には、M&Aを“進める”か“引く”かの2択しかなく、M&Aでしか支援できません。

我々はITの総合商社でありM&A仲介が支援の全てではないので、M&Aに縛られず、まずはオーナー様が抱えている経営に関する悩みを伺い、これからどうしていくことがベストか共に考えています。

――御社の強みをどのように活かしていきますか？

事業会社がM&A仲介会社がやることの意義を活かしながら支援していきたいと考えています。「そもそもM&Aで会社を売却することがベストなのか？」という考え方があるように、我々は事業会社として、営業やマーケティングを駆使しながら売り上げを伸ばし、また、財務を健全化していくというナレッジを我々自身が実現してきました。

設立から７~８年で売り上げも180億円程になっており、日本の中でもこのスピード感で売り上げを伸ばし続けている企業は多くないと考えており、また、それなりに経営能力を兼ね備えていると自負しています。

仲介の機能を持ったうえでしっかりとM&Aのアドバイザリーをしていくことはもちろんですが、事業会社としてビジネスにしっかりとハンズオンできる体制がありますので、事業のことを正しく理解している人間・起業がM&Aを支援していくことが、既存のM&A仲介会社との差であり強みです。

――事業を理解したうえでマッチングのミスマッチを無くす。

昨今、多くの会社がM&A仲介事業を立ち上げていますが、M&Aの仲介ノウハウを持ちつつも事業のことを深く理解できているM&A仲介会社は少ないと思います。

事業を理解しないままM&A仲介をしてしまうと、時に正しくないマッチング仲介となってしまうリスクもあります。

M&A業界を正しく是正していくうえでも、これまで我々が培ってきた事業会社としての側面を活かし、M&A仲介をしていく業界のなかでも特殊なプレイヤーになりたいと考えています。

事業承継・M&Aに悩まれている経営者へのメッセージ

――最後に、事業承継・M&Aに悩まれている経営者へメッセージをお願いします。

これまで、世間一般的にM&Aはネガティブな印象がありました。しかし、昨今ではM&Aはポジティブな印象に変わってきています。

実際に成約されているM&Aの実績を見ると、大手企業のグループ会社となることで従業員の福利厚生が向上し、安定的に仕事ができたり、中小企業では取れないような大きな案件に参画できたりと、従業員が幸せになるケースは多くあります。

現在もM&Aにネガティブな感情を頂いているオーナー様も多いとは思いますが、M&Aを通して、自身のみならず従業員の方々が幸せになることができます。なので、まずは気軽にご相談頂き、M&Aを通してどんなシナジーが生まれるのか、そもそもM&Aをする必要があるのか、さまざまな角度からお話できればと思います。M&Aに関する正しい情報をしっかりと提供させて頂く事ができるので、悩んでいる方はお気軽にお話頂ければと思います。

また、日本のみならず世界中でテーマとなっているDXに対して、我々は取り組んできました。M&A問わず、DXに関する様々なごご相談に応じることもできますので、是非お気軽にご相談ください。