産業を生み出し定着させることが地域活性化の第一歩|株式会社M&Aインベストメント

M&Aを市場に左右されない投資として、収益化をして利益を生み出すことと社会貢献という一見相反する分野をを融合させた「地域産業の活性化」「後継者不足解消」「働き方改革」を推進する株式会社M&Aインベストメント。親会社であるBFPホールディングスの「金融商品を売らないからできる、完全中立なアドバイス」の理念の元、実際に事業投資としてM&Aを行っている立場と目線から、事業投資に取り組みたい方をご支援されていらっしゃいます。そのご支援内容などを代表取締役 土居 亮規 氏にお伺いしました。

―――事業スタートの背景を教えてください。

親会社となるBFPホールディングスは、財務と運用のアドバイザー業務をしながら自社で様々なものに投資を行っている会社となります。ここ数年は株価も高く、株価と同じく不動産価格も高値止まりしているので、お客様にはそういった資産を減らしていく必要性をアナウンスしておりました。それらのオーソドックスな資産への投資を減らすとなると、投資をしていくべきなのか?となります。それに対し弊社は、マーケット(相場)に影響されにくい事業投資ややベンチャー投資をおすすめし、スタートアップ企業やM&Aにて事業を取得するという方に力を入れておりました。

その活動の一環として、起業家と投資家の出会いの場を作る自社プラットフォーム「投資家募集マッチング」といったものも運用しております。このような事業投資のサポートを行っていく中で、これから事業承継や働き方改革等も絡んで大きなテーマになると感じ、専門に別事業化して子会社としてM&Aインベストメントを設立いたしました。別事業化した要因としては、全国の事業承継をサポートして補助していくとなると、どうしてもマンパワーが足りません。そこで、他の取締役様や株主様を迎え入れるという点で本体の業務と分割して行う必要がございました。また、M&Aインベストメントが運用する「有限責任事業組合」というファンドのような形で複数人で資本や労務・労力を出し合う共同事業体を運用するにあたって、別会社として設立しました。
(※厳密にはファンドではありません。「有限責任事業組合契約に関する法律」に基づいて運用される共同事業体であり、「投資・配当を主たる目的とするものではありません)


https://mainvest.jp/

―――支援内容を教えてください。

現時点でM&Aについて学べるスクールの様なものは、M&A仲介会社が事業を売りたいと考えるオーナー社長様メインに講習されています。しかし、弊社は、そもそも親会社であるBFPホールディングスが財務運用のアドバイザリー業務を行っておりますので、売り手側ではなく買い手側にあたる方たちに投資家として事業承継を行うものとして、弊社で培ったノウハウを元にレクチャー・学習・サポートを行います。その上でありがちなことですが、学習してみたが自分でやるには難しいと感じられ諦めてられてしまう方が大多数いらっしゃいます。そこで、そういう方たちを受け入れる受け皿として共同で事業をやる「有限責任事業組合」を設立して、執行業務の細かな業務を弊社が業務委託として弊社が請け負わせていただきます。参加していただいている皆様には組合員として直接的にも間接的にも一緒に事業承継に携わって産業と雇用の確保を目指しているのが我々の団体となります。本事業組合では、後継者不在や収益悪化によって廃業してしまいそうな事業を組合で買収して引き継ぎ、改善することで収益を上げます。それにより、消滅してしまう事業を継続させることにより、社会的なエコシステムになるだけでなく社会貢献を行いながら事業の全部または一部を保有することができます。

 

―――共同事業再生プロジェクトとは

「共同事業再生プロジェクト」とは、事業をされていてご年齢を理由に引退を考えていても、取引先様や従業員等の生活もあるので、なかなか引退への道が明確にならない。雇用と取引先の確保はもちろんのこと、負債も含めた資産を受け継いで地域の雇用と産業を守りながら事業を引き継いでいくことを行っていけば、譲渡したオーナー社長様も買収した企業も再生プロジェクトとして支援した弊社も三方良しとなり、誰も困る人が出ずに幸せな事業承継が出来ます。また、この様な事業承継に掛かる費用等を地域の信用金庫様等に打診して、ご協力をいただき「この様な事例で信用金庫様にご協力いただけて、事業再生と事業継続が叶いました」とPRをしていければ、全国の後継者問題や事業承継問題でお困りの方の課題解決のお手伝い出来るのではと思い、取り組んでおります。スモールM&Aと言われる個人事業主様からを対象としておりまして、東京・大阪・京都の様な大きな都市よりは、規模の小さな地方の都市の方がまだまだご支援を必要としている方が多く、お手伝い出来ることが多いと思い力を入れていこうと思っております。

 

―――御社の強みを教えてください。

まずは、投資家の目線で収益化を目的としたサポートが可能となります。親会社のBFPホールディングスのノウハウを活用して、アドバイスして終了ではなく買収してからが本当のスタートとして収益改善をするというところまでをワンストップでサポート提供出来るのが大きな強みとなっております。そして、スモールビジネスならではの企業間のシナジーを繋ぎ、事業の合致をさせていくことが出来ます。実例を挙げると軽貨物運送業の企業の事業再生を行い、一方で農業法人の農作物をそのまま販売するのではなく製品に加工・販売をして利益率を上げる、六次産業化もサポートしておりました。この両社間にシナジーを見出し、商品の物流を依頼することで一方に仕事の増加を生み出し、もう一方には安定した運送手段を確保することが出来ました。この様に両社の歯車がうまく合致して回っていくことを生み出せるのも弊社の強みとなります。

また、M&Aインベストメント設立前の案件となりますが、ある研究開発を数年されている企業で研究開発はとても資金が研究段階からかかってしまいます。製品開発までは何とか資金のやりくりをされていたのですが、いざ製品化してラインに乗せるという段階になって融資が下りず、資金の問題が発生してしまい、ご相談がありました。事業計画の細かなことからアドバイスをさせてもらい、色々とご相談とアドバイスを重ねた結果、既存の金融機関では融資が難しいとなりました。しかし、この様な計画でこの程度の資金があれば事業が成功するというプランをご提示させていただき、弊社が投資をして事業展開をしていくのは、いかがでしょうかと打診をした結果、資本業務提携ではないですが弊社とその企業様とでスクラムを組むかたちとしてご支援しました。決算会計状態の数字的な調整業務や製品開発・パッケージング・販売金額の設定などの細かな部分を長年培ったノウハウからアドバイスをさせていただき黒字化事業再生に至ることが出来ました。この様にきちんと収益化できるノウハウを保有していることも強みのひとつとなります。

 

―――今後、ご注力されたい支援内容を教えてください。

地域金融機関、特に信用金庫や信用組合などのスモールビジネスを支えているところや、地方自治体・経済産業省(主に中小企業庁など)と密に連携をとって、地域活性に取り組んでいきたいと思っています。よく「地域の名産品を生み出して地域活性化を目指す」等と耳にしますが、実際のところは地域に雇用がなければ次世代を担う若者は住み着いてくれません。高齢化も進んで地域の産業も衰退していってしまっている中で地域の雇用も守る、または生み出すことが根本解決に繋がると考えています。本当の地域活性を行うべく、金融機関や政府等と連携を図っていきたいというのが5年以内に達成したい目標としています。

弊社の具体的な地域活性・地方創生のビジョンとして、地域活性・地域活用にはまず、「雇用者が定住するに値する魅力のある、産業」であると考えております。地域を活性させるイコール人口を増やすことになります。人口を増やすためには移住者を増やすことや地域の若者等の流出を防ぐことが重要になりますが、そもそも地域に雇用がないと人口を増やすことは出来ません。また、観光業ばかりに依存した形態だと昨今の新型コロナウィルスの影響で浮彫になりましたが、この様な事態になった際に断絶されてしまいます。まずは、産業を根付かせる、規模を拡大して雇用を増加させる、地域の人を雇用していく。この流れが地域活性の第一弾と思っております。この地域活性を推進するために、スモールM&Aで地域に産業を根付かせて、改善して収益力を向上させ、年間売り上げが億単位の企業が点在する様になれば少しずつ人も増え、中長期的な地域活性なります。その為、我々は産業を根差すことが地域活性のテーマと考えております。

 

―――メッセージをお願いします。

我々は、きちんと利益が出る様なかたちで事業の買収・引き継ぎを行って収益を上げることが大事と考えております。この部分を誤魔化す方は多いですが、地域や雇用者だけでなくスモールM&Aを行い、事業を引き継ぐ買い手も「それによって儲けなければ」なりません。事業を引き継ぐ買い手に手弁当のボランティアを強いるだけでは、参画される方も増えませんし、どうしても活動に限界があります。また雇用される方たちの一番のモチベーションとなるのは、働く環境と賃金のこの両方となります。この両方どちらも欠かすことの出来ない要素です。この両方を安定して提供できる様にすることによって、地域活性のみならず日本の産業の活性化にも繋がって良い流れを生み出します。なので、事業承継やM&Aを考えていらっしゃる皆様に、事業を引き継いで、きちんと収益が出るものを手に残してやっていくという考え方で取り組んでいってほしいと思っております。

 

株式会社M&Aインベストメント

代表取締役・代表理事 土居 亮規 氏

 

事業承継ラボ

日本は大廃業時代に突入するとも言われ、 「事業承継」をいかにうまく行うか。そして、次の世代交代で新たなチャレンジを「IT」と「マーケティング」を活用して実施していく必要がある。 そんな、チャレンジングな強い日本企業の成長を支えて行きたいと考えています。 Facebook URL https://www.facebook.com/jigyoshokeilabo/ Twitter URL https://twitter.com/jigyoshokeilabo