ラジオ放送とSNSを駆使してアトツギのビジネスを日本中にPR|宗高元彦氏

ラジオ番組を軸としてアトツギの会社やビジネスをPRするとともに、アトツギ同士の交流の場を提供することを志し幅広い支援を実施する、宗髙元彦様にお話を伺いました。

執筆者:桐谷晃世

今行われている支援について教えてください

現在は、ラジオを中心にSNS等を利用してアトツギさんの会社やビジネスをPRする場を提供したいと考えています。

まずラジオ番組での商品やイベントの宣伝を中心として、Xやブログ、noteなど可能な限り露出を増やしていき、それが軌道に乗っていけば、今度は跡継ぎさん同士のコミュニケーションやビジネスマッチングを可能にする場も作っていきたいですね。

それは仕事の取引先を見つけるという意図はもちろんのこと、アトツギとしての価値観を共有して、より深い話をできる場所になっていけばよいと思っています。

ラジオ番組としては、「アトツギの風」というタイトルで、Rainbow Town FMで4月の第4金曜日の朝11時2分から約30分間放送しますので、ぜひご聴取いただけると幸いです。

アトツギ支援を行う背景を教えてください。

やはり自分自身がアトツギを経験してるからということが一番大きな理由です。

こうしたアトツギ支援の出発点って、本来は飲み会だったんですね。アトツギだからこその楽しみや苦しみを共有したいという気持ちがあって、オフ会で愚痴を言い合ったりしたいという計画が発展して、今の支援に結び付いています。

ですからそこの出発点からぶれたことはないですし、今でも不定期でオフ会をやりたいとは考えていますよ。 

それ以外の形でアトツギの支援をされていきたいという構想がありましたら、ご教示いただきたいです

まずは先述したようなラジオをキーにしてSNSを組み合わせて、アトツギさんのための色んな場を提供していくっていうことを基本にしています。

ただそれ以外で面白いなと思っていることがあるとすれば、娘婿など実子ではないけれども第三者承継でもない、そうした方々が集まる場をファンドを絡めて提供できたらな、とは考えています。

現段階では僕も経験したことがない未知の世界なのですが、誰かから知恵を借りられたら、将来的にチャレンジしていきたいですね。 

ラジオのPRポイントをご教示ください

Rainbow Town FMというラジオ局なのですが、コミュニティFMとしては珍しく複数のアンテナを持っていて、基本的に23区内全体に届きますので、放送時間の金曜午前中となるとおよそ800万人から1000万人程度がリーチできる対象になってくるんですね。

それに加えてListen Radioというラジオアプリがあり、こちらからも視聴可能で、さらにはYouTubeからもご覧いただけるので、ラジオとしてかなり広い範囲にPRできるのではないかと自負しています。

また放送内容としては、アトツギさんの日頃の活動について楽しく紹介させていただこうと思っていますが、対象層をリモートワークや移動中のビジネスマンにしているので、ビジネス関連のイベント事の宣伝としては非常に効果的だと考えています。

将来の展望について教えてください

 そうですね、まずはラジオとSNSを駆使してアトツギさんのビジネスを効果的に宣伝していく体制を整えていきたい、ということが一つ。

 そしてアトツギの皆さん、社長になる前の段階でどんな仕事をしているかということは、その場にいなければまったく分からないことだと思うんですね。なのでアトツギさんがどういうことを考え、何について活動しているのかを、聴取者の皆さんに伝え、知っていただきたいということが一つ目標としてあります。

 加えて、先述したようにアトツギさん同士でのビジネス展開が活発になってほしいですし、そのための場を提供したい。これは具体的にどういう形になるかは分からないですが、進めて行きたいと思います。

また、アトツギさんが経営者になる為に必要なスキルを身につけられる場を提供できたらと考えてます。

地域としては、日本全国を対象に考えていらっしゃいますか

そうですね、良くも悪くも日本全国で考えています。

初めはレインボータウンFMというラジオ局からスタートしますが、将来的には複数のラジオ局に広げていき、最終的には全国のラジオ局で放送されることを目標の1つにしてます。

ただ、最初の目的であったオフ会は実はやりにくい側面がありまして……この前Xで「オフ会を東京でできないかな」とポストしたら、意外に東京の方がいなくて流れてしまったという経験が…。

ただ私が今接点持たせていただいてる会社も、北陸、関西、九州とバラバラですので、そうした全国にいらっしゃるアトツギさんをターゲットに進めて行きたいと思っていますし、海外にもアトツギさんはいますので、場合によってはそちらへの展開も考えたいな、と。 

最後に事業承継ラボの読者の方々にメッセージをお願いします

まずアトツギさんとして、親の会社に入りたいと思うかどうかが最初の一歩として非常に大事だと思っていまして。アトツギさんが入りたくない会社に、新卒が入りたいわけはないですから。

なのでアトツギの皆さんは、自分の会社を世間一般の会社と比較検討して、先代には申し訳ないかもしれないけど、本当に入りたいと思える環境になっているかをしっかり考えてほしいと思います。

二番目に、これはちょっと意見が分かれるところですが、僕としては親の会社に入る前によその会社で修行する必要はないと感じています。
基本的に親の会社でも一従業員としてのスタートですから、まずはその立場で自分ができることを考えて、普通のサラリーマンとして波に揉まれていけばよいと思いますね。

三番目に、経営幹部になったくらいのときに先代と衝突することがあると思います。ただそういうときは、二度と関係が戻らないというレベルでなければ、思いっきりやってしまうべきだと感じます。そのくらい自分の中で経営理念、ビジョンが定まってきたということですから。

最後になりますが、経営者として大事なことは、どれだけ我をすてて会社のため、従業員のため、お客様のために奉仕できるかという利他の精神だと思います。ただこれはなにも特別なことではなくて、自分の子供や恋人にするように、他人を喜ばせたいという気持ちがあればできることです。

ただそれを100点満点でやり切ることが難しいのであって、そこを満点でやり続けられるようにチャレンジしていく、ということが大切なんじゃないでしょうか。

事業承継ラボ

日本は大廃業時代に突入するとも言われ、 「事業承継」をいかにうまく行うか。そして、次の世代交代で新たなチャレンジを「IT」と「マーケティング」を活用して実施していく必要がある。 そんな、チャレンジングな強い日本企業の成長を支えて行きたいと考えています。 Facebook URL https://www.facebook.com/jigyoshokeilabo/ Twitter URL https://twitter.com/jigyoshokeilabo