M&A支援の実績が多数あり、多様な面で専門知識を最大限にご提供されている株式会社たすきコンサルティング 代表取締役 森田修氏に起業された背景とサービス内容についてお伺いしました。
執筆者:桐谷晃世
IPOコンサルティング会社から独立し起業されたきっかけをご教授いただきたいです。
簡潔にいうと、一緒に戦える人たちの支援をしたかったんですね。
前の会社が100人、200人という規模になったときに実感したんですが、全体ではなくパーツだけの仕事に携わるようになるんです。
それが自分ではあまり仕事をしているという実感を得られなかったので、次第にベンチャー支援のほうに興味が向くようになりました。
事業としては当初から税理士法人やIPOコンサルを基調として、そうしたベンチャー支援を10年ほど続けていました。さらに2012年くらいからM&Aにも力を入れ始めて、現在に至ります。
社名の由来をご教授お願いします。
社名に関してはやはり「たすき」という言葉がキーワードだと思っています。
経営者様の思い、そしてその価値を次へと繋いでいく、という私たちの理念を示すものが「たすき」なんですね。
このたすきコンサルティングのロゴも、8の字の形になっているのがお分かりだと思うんですが、丸をひねって円環(えんかん)を示す、循環を示す、転じて繰り返し経営者の想いを次に繋いでいく、という理念を意味するものとなっております。
具体的なご支援内容を教えてください。
事業内容としては、事業承継やМ&Aの仲介をメインにしています。つまり後継者難で困っていたり、さらに事業を拡大していきたいというご要望がある経営者の方々に対してご支援をしております。
たとえば実際に事業を譲渡したいという経営者がいらっしゃれば、具体的に株価算定をして事業の価値等を私どもで算定させていただき、そこから譲り受ける会社を私どもの方で探して、両者のマッチングを行うという形になります。
ただしその他にも弊社には公認会計士がおりますので、財務コンサルティング等にも携わらせていただいております。
御社の強みを教えてください。
私どもはこの事業を10年以上続けていますので、ここ数年で一気に増加したM&A仲介業者と比較するとやはり長い実績があるということはいえます。
加えて社内に税理士や公認会計士がおり、提携している税理士法人、社労士法人もおりますので、多様な面で専門知識をフルにご提供できるというところも一つの強みですね。
そのような実績と専門的知識の豊富さが、弊社の胸を張って誇れる部分です。
得意な業種があれば教えてください。
業種というと難しいですね。強いて言えば、日本の産業でいうと建設業、メーカー、不動産業あたりが数としては多いので、私どももそういった業種の経験は多いと言えるかもしれません。
弊社が他社と違うところと言うと、業種よりも会社の規模という側面が大きいんです。たとえば街中のパン屋さんといった小さい規模の事業承継は苦手なんですが、大体10億から100億ほどのある程度の事業承継であれば円滑にコンサルできると自負しています。
それはたすきコンサルティングを始める以前、IPOコンサル時代に会社の価値を評価していた経験があるからで、やはり経験の賜物ですね。私どもとしてはこのような特徴を活かして、「安かろう悪かろう」とは真逆の丁寧な経営戦略を心がけています。
他のM&A支援会社との違い・特徴があればご教授お願いします。
大きいのは初期的に株価算定をしているということです。社内に公認会計士がおりますので、会社のシステムに入れて終わりというわけではなくて、株価の評価を専門家が序盤から実施できる。加えて財産調査も序盤から実施しています。
序盤から株価算定、財産調査ができるメリットとして、価値評価を蔑ろにしてとりあえず両社面談へと進めてしまい、蓋を開けてみると実情が違っていて、せっかく進んだ話も潰れてしまうということがあります。これは完全に無駄ですよね。
ですからその部分を躊躇わずに、プロの力を使って初段階からしっかり取り組んでいく。これは他の仲介会社との大きな違いですね。
今後ご尽力されていたきたいことがあればご教授いただきたいです。
今後の展望としては、やはり規模の拡大を目指しています。具体的には連結子会社を作って、それらを大きくしていきたいと思います。
たすきコンサルティングで感じたことは、M&A仲介は経営者を育てるのに向いているということです。やはり高水準のノウハウやマネジメント力が要求されるので、IPOコンサートや税理士よりも人を成長させるんですね。
弊社の社員でも経営者志望という人はいますし、もちろん今後の展開次第ですが、行き着く先は全員がこの業種で社長を目指して欲しいですね。
最後に記事を読んでいる方々にメッセージをいただきたいです。
まずは事業承継について悩みがある経営者の方へのメッセージです。
私どもの他の仲介会社とは違った強みというのは先ほど色々お伝えしましたが、つい先日に企業文化の測定を実施したときに、社内の全員が感じている社内言語のようなものが一つあったんです。
それが「誠実」という言葉でした。社員一同たすきコンサルティングといえば「誠実」という価値観が浸透しているんです。ですから社内としても、叩き売りであったり、利益のためにとりあえずのマッチングであったり、そういうことではなくて、お客様の課題に対してどのようにご支援をするのが最適なのかということを「誠実」に考えているんです。
弊社は大手のМ&A仲介会社と比べると人数が少ないのは確かなのですが、その分一人一人がプロフェッショナルな知識を駆使して誠実に対応するという、少数精鋭の専門家集団といった側面があり、クオリティに関しては他社に引けを取らないと自負しています。
事業承継に困っている方々、М&Aを検討している方々、私どもがなにかお役に立てることがあれば、ぜひご支援させていただきたいと思っております。
弊社には新人教育の仕組みがありますし、有資格者も含めて経験豊富なベテランの社員がいますし、知的好奇心を満たす環境は十分に整っていると思います。そのような教育環境と、新人でも早めに打席に立てる挑戦の場を設けておりますので、ハイスピードで挑戦したい方と一緒に働けることを待ち望んでおります。