業界の動向を簡単に知る術はあるのか?
普段、はどのように行っているでしょうか。
業界紙を読む、取引先関係者から情報提供を受ける、クリッピングツールを活用する、Webで調べる等々様々なやり方があると思います。
凡その状況を知ることや、プレスリリースの情報を把握する目的であれば、無料のツールを使うことである程度カバーが可能です。
当記事では、2つのツールをご紹介します。
Googleトレンド
Google社が出している、検索の量や過去からの推移を調べることができるツールです。
Webでコンテンツを作る際は勿論、自社と競合のWebサイト流入数を推し量る際にも、このツールが大きな役割を果たします。
Googleトレンドは、特定のワードを調べるのみでなく、今現在、数多く検索されている急上昇ワードを知ることや、期間や国を選択してキーワードごとに比較することが可能です。
「事業承継」というキーワードを例に、大まかな機能と使い方をご紹介します。
キーワードの検索推移で世間のトレンドを知る
まず、キーワードを入力すると2004年から現在までの「事業承継」というキーワードの検索推移が確認できます。
Googleトレンドに表示される検索ボリュームは相対数値(指数)となっています。期間の中で最も検索量の多い時期が100となり、50だとその時期に比べてが半分、そして0だと検索量が最も低い、もしくは十分なデータがなかったことを意味します。
さて、「事業承継」というワードでは、2018年6月が検索量のピークとなっています。
2018年4月に、経営承継円滑化法が施工されたため、関係する士業の方や金融機関が、盛んにセミナーや勉強会を開催されました。
そうした動きも、この検索推移の背景になっていると考えられます。
気になるキーワードは登録しておくことができ、ログイン中のアドレス宛てに週1回、または月1回のトレンドを通知することができます。
次のように比較するキーワードを入力すると、各キーワードの相対的な推移が確認可能です。(最大5ワードまで)
地域ごとの検索量を測る
また、ページを下にスクロールしていくと、各キーワードでの地域ごとの検索量の違いがみられます。
「事業承継」の検索は都市部に集中していますが、廃業や節税は全国満遍なくされていることがわかります。
また、コロナの影響で廃業というキーワードが急増したことも、推移のグラフおよび関連ワードから明らかになりました。
この画面の補足として、画面左上で選択できる項目があります。
日本と表示されている箇所は、各国/全世界、2004-現在と表示されている箇所は期間を選択できます。
すべてのカテゴリの箇所は、キーワードやトピックの絞り込みに利用します。
上記のようなテーマを検索・比較する際にはあまり大きな影響はありませんが、例えば企業名を調査する時には、異業種にそれぞれ知名度がある同じ社名・ブランド名がある場合、人名と企業名が重複する場合等は正確にデータが抽出できなくなってしまいます。
より具体的に指定するため、「エンターテイメント」「スポーツ」「トップニュース」「ビジネス」「科学&テクノロージー」「健康」といったカテゴリを指定します。
あらゆる情報を簡単に把握する
キーワードの比較をご紹介しましたが、Googleトレンドのトップページを下にスクロールするだけでも、様々な情報が分かります。
注目トレンド
急上昇ワード
気になるキーワードを検索するのではなく、今現在トレンドとなっている人気のキーワードを一覧でチェックすることができます。
日別で急上昇した検索ワード、またはリアルタイムで話題となっているストーリーをハイライトする2パターンから選ぶことができます。(1時間ごとに更新)
Year in Search
過去に、年間で急上昇したワードを見ることができます。
是非一度、試しに使ってみてください。
Googleアラート
Google社が出している、ウェブ上の新着コンテンツをチェックできるツールです。
例として、「事業承継」とアラートを設定すると、下記のような画面になります。
Googleトレンドが過去からの推移を辿るツールだったのに対し、Googleアラートは「今」に特化したツールです。
アラートとメールアドレスを入力し、「アラートを作成」ボタンを押すと作業としては完了です。
初期設定では、その日の新しいトピックやコンテンツが集約されたメールが、アラートを作成した時間に毎日届きます。
カスタム機能でほしい情報のみをゲットする
また、アラートの設定はカスタマイズ可能です。
「オプションを表示」という箇所を選択すると、以下のような画面が出てきます。
頻度
リアルタイムでの情報収集が必要な場合は「その都度」がベストですが、週に一度まとめて確認ができれば良い場合や、メールが大量に来て欲しくない場合は、「週1回以下」が良いと思います。
ソース
コンテンツのタイプを選ぶことができます。
ニュース:Googleニュースの最新記事を検索
ブログ:新しく公開されたブログポストを検索
ウェブ:すべての新しいWebコンテンツを検索
ビデオ:Googleでビデオと表記されているものを検索
書籍:Googleブックスに新しく追加されたものを検索
ディスカッション:新しいオンライン掲示板のスレッドを検索
金融:クエリーに一致した株価を検索
自動:すべてのカテゴリから検索
1つを選ぶことも、複数を選ぶことも可能です。
広く情報収集したい場合は、「自動」(すべてのカテゴリ)にしてください。
言語
選んだ言語に沿った情報元を収集するようになります。
地域
国の設定ができます。言語と合わせて指定すると良いと思います。
件数
「上位の結果のみ」か「すべての結果」のどちらかを選択します。
幅広く情報を取得したい場合は、「すべての結果」で良いと思います。
Googleアカウントで設定した場合は、配信先を指定可能です。
メールアドレスか「RSSフィード」にアラートを送ることができます。
特に設定しない場合、初期設定だとメールアドレスに届きます。
また、アラートは複数設定可能です。
複数設定すると、次のようになります。
複数設定した場合は、設定したアラートごとにメールが届きます。
マイアラートの右側に歯車のアイコンがあり、そこをクリックすると以下の画面になります。
「ダイジェスト」にすることで、すべてのアラートの通知を1通のメールにまとめることが可能です。
「配信時間」にチェックを入れると、メールを配信の時間を選ぶこともできます。
・定期的に特定のトピックを調べている
・競合他社のWebサイトを毎日チェックしている
・いち早く情報収集し、企業活動に役立てたい
これら状況下では、Googleアラートは特に強みを発揮します。
アラートを設定することで、検索の労力も情報の取得漏れもなくなります。
最後に
事業承継ラボでは、経営者・後継者向けにIT・DX(デジタルトランスフォーメーション)を支援したい企業の、サービス紹介・寄稿を募集しております。
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