IT・飲食のM&Aを得意とし、M&A仲介支援だけでなく、M&A後の経営・ファイナンスもご支援されている株式会社ファルコン・キャピタル。前職でのコンサルティングや経営企画の経験を活かしてご支援されている立野氏にインタビューしました。

事業承継・M&A支援をスタートしたきっかけ

ーー立野様が株式会社ファルコン・キャピタルへジョインされたきっかけをお聞かせください?

2009年になりますが、大和証券のOBが弊社を設立しました。私自身は25年程前に大和証券グループに新卒で入社し、そのOBの方と知り合いでした。そこから複数の会社を転々としていましたが、後にその方と再会し、共にM&Aや事業再生支援をしようと誘って頂き10人程でスタートしました。

これまで、外資系のコンサルティング会社で勤めたり、上場企業で経営コンサルティングに従事していた経験があり、この経験を活かして事業承継に困っている企業様を支援したいと思い、ファルコン・キャピタルへ参画することを決めました。

また、自分自身としても新たな事にチャレンジしたかったこと、また、社会的に意義のあることをしたいと考えていたのもきっかけのひとつです。

 

ーー事業承継・M&A支援に興味を持たれたきっかけはあるのですか?

父が広島で町工場を経営しており、昨年廃業しました。小さな町工場だと、簡単に事業承継やM&Aでの売却ができないという状況を間近で見てきたこともあって、チャンスがあれば事業承継・M&Aの支援したいと考えていました。

 

M&A仲介支援とコンサルティング業務

ーー御社の事業内容についてお聞かせください。

2012年に前オーナーから会社を引き継ぎ、現在ひとりで弊社を経営し、日々の業務に励んでおります。また、事業再生支援ではなく、複数の企業様のM&A仲介やファイナンスのコンサルティングを行っております。

M&A仲介については、他社の仲介会社様と連携して、売り手・買い手情報を共有し合いながらお客様をお繋ぎしたり、また、M&A仲介会社に限らず、これまでにお付き合いのある経営者様にご紹介頂く事もあります。

 

ーー御社が支援されている企業様に特徴はございますか?

私は、IT業界と飲食業界の企業の支援を得意としています。サラリーマン時代にIT企業でエンジニアとして勤めていたことがあり、また、飲食店の経営企画に従事していた経験があるので、ITと飲食が得意と謳っています。

なので、ITと飲食の企業様からご相談を頂くことは多々あります。

ただし、過去に経営コンサルティング業務に従事していた経験がありますので、業種問わず広く対応することが可能で、難易度の高い案件もサポートすることができます。

加えて、私自身がほとんど一人でM&A仲介支援を行っていますので、大手のM&A仲介会社に依頼すると発生する莫大な報酬額が支払えないような、中小企業様でもサポートすることができます。そんな背景から、売り上げが10億円程度の企業様をご支援することが多いです。

 

ファルコン・キャピタルの強みと事例

ーー立野様の強みは何でしょうか?

M&A仲介とファイナンスの両軸で支援を行っていますので、仲介のみならず、資金繰りなどの経営に関わることも含めて支援することができます。また、IT業界で勤めた経験を活かしDX推進を後押しすることも可能です。

 

ーーM&A以外でも広くご支援されているのですね。

飲食業の会社様で、初めてのオーナー様が会社を買収された場合などは、買収後半年程度は経営コンサルティングとして、店舗の運営や経営管理をお手伝いすることも多くあります。

特に、はじめて飲食店を経営されるオーナー様だと、たとえM&Aを成約することができても、それだけではその後の経営をしっかり推し進めていけるとは思いません。私は、M&A後の事業の成長もご支援しますし、仮に事業が成長した際は、次のM&Aまでも支援したいと考えています。

買い手の方は、買うことに重きを置いている方が多いですが、買った後に成長しない限りはM&Aに成功したとは言えません。

 

ーー立野様の強みが活きてご支援できた事例はございますか?

昨年、飲食店2店舗の譲渡に携わった案件があります。M&A後の半年間、経営顧問のような形式で譲受企業の店舗経営や管理・改善をお手伝いしました。

コロナ禍の影響ももちろんありましたが、商業施設に店舗が入っていたこともあり、自らの意思で営業するか否かを判断できないという環境でした。

その中でも、社員数が通常よりも多く人件費が少し多く掛かってしまっていたり、事業譲渡自体を良く思わない社員様がおられたりしました。そのような状況で、組織を整えたり、人件費など経営面を適正化したりしながらご支援しました。

 

ーー社長のみならず、社員様とも関わりも持たれるのですね。

オーナー様とお話しするのはもちろんですが、実際の店舗の状況のヒアリングは従業員の方とお話をしました。

飲食業において、メニューについての課題と接客・サービスについての課題は必ず出ます。そんな時は、店舗を実際に運営されている社員様を巻き込まければしっかりとした議論はできません。

コンサルティング時代からもそうですが、お客様先でデスクを借りて同じ場所で共に働くこともあり、お客様と深く関りを持って支援するようにしています。

また、飲食業界であれば他社の事例も知っていたりするので、情報共有やアドバイスもスムーズに行うことができます。具体的に今流行っているお店やメニューを紹介することが可能で、そこに価値を感じて頂けるお客様も多くいらっしゃいます。

 

ーー今後注力して取り組みたい支援はございますか?

飲食業においては、ネット販売とデリバリー対応のアドバイスを行っています。導入支援企業を紹介することも可能ですし、私自身アドバイスすることもできますので、今後さらに支援していきたいと思います。

また最近ですと、病院などの医療関係のM&A支援をする機会も増えてきました。病院などは経営面で改善できることも多く感じており、今後は支援の幅を更に広げていきたいと考えています。

M&A仲介業務がメインではありますが、飲食・医療においては付き合いのある現役の経営者様もいらっしゃいますので、その方を巻き込んだりしながら経営コンサルとして支援しております。

 

事業承継・M&Aに悩まれる経営者へのメッセージ

ーー事業承継・M&Aに悩まれている経営者・後継者へのメッセージをお願い致します。

基本的にM&Aアドバイザーはウマく活用すればデメリットは無いと思います。また場合によっては複数のアドバイザーに相談してみるのもいいかもしれません。

セカンドオピニオン的に複数のアドバイザーに相談することが経営者様にとっては良いと思います。経営者は孤独になる場合も多いので、そんな場合に、我々のような経営に関する相談ができる人を探して頂ければと思います。