「お客さまのビジネスの成長により深く貢献すること」をモットーに、WordPressを軸として事業承継支援を含めた幅広い分野でITサービスを提供する株式会社デジタルキューブ 取締役管理部長 和田拓馬氏にお話を伺いました。
執筆者:桐谷晃世
- 1. 株式会社デジタルキューブの事業概要をご教授いただきたいです。
- 2. 御社の強みを教えてください。
- 3. FinanScopeの概要についてご教授いただきたいです。
- 4. FinanScope開発の経緯をご教授いただきたいです。
- 5. FinanScopeのサービス名はFinanceとScopeと掛けてるようにお見受けしましたが、サービス名の由来を教えてください。
- 6. FinanScope Management、FinanScope Matchingを今後リリース予定だと存じますが、そちらのサービスについてお伺いしたいです。
- 7. 今後のFinanScopeの展望についてご教授いただきたいです。
株式会社デジタルキューブの事業概要をご教授いただきたいです。
当社の事業概要は、少々専門的ではありますが大きく分けて二つ、ホスティングサービスとウェブサイトの制作・運用・保守を行うサービスを展開しております。
ホスティングサービスは「Amimoto」という自社プロダクトを提供しております。これはAWSというAmazonが展開するクラウドサービスをベースに、高速でセキュリティ対策が整った WordPress を構築できる環境を提供するものとなっています。
また「Shifter」 という、本来は動的な WordPress サイトを静的な HTML に変換し、高速かつセキュアにホスティングするSaaSサービスも提供しております。
もう一方のサービス群としては、「LabWorks」というブランド名でウェブサイトの制作から保守までを行っておりまして、WordPress に特化してウェブサイトの制作・インフラ保守・改善対応まで幅広く対応しております。
その他にも事業承継支援をはじめとした新規事業に進出していますが、主要なものとしては以上の二つになります。
御社の強みを教えてください。
まず創業以来の WordPress およびAWSの専門業者として、知識と経験には自負があります。
日本各地で WordPress に関するイベントや勉強会など、ネットワークコミュニティを通じて地域に根差した活動を行っていますが、そうした地域密着性は当社にしかない独自の強みだと考えています。
また業務は、基本的にフルリモートワークで行っています。私は香川ですが、新潟であったり、仙台であったり、沖縄であったりと、全国各地に従業員やパートナーがいて、複数の地域との繋がりがあるという点も特徴といえると思います。
FinanScopeの概要についてご教授いただきたいです。
FinanScope(ファイナンスコープ)は、テクノロジーを活用して主に地方企業の事業承継を支援するクラウドサービスです。
M&AやIPOに取り組む企業は、何から手をつければよいのか分からないということから、ハードルが高いと感じられているケースが多いのですが、FinanScopeでは必要とされるタスクを可視化し、また一元管理することができるので、進行を円滑にして、さらには事業成長そのものの加速に寄与することができると考えています。
FinanScope開発の経緯をご教授いただきたいです。
私の自己紹介とも重なる部分があるのですが、当初、私は大手の会計事務所におりまして、その後M&Aのコンサルティング会社で事業承継支援の業務を経て、デジタルキューブに参画しました。
これまでの業務を振り返ってみると、業務にはまだまだアナログな部分があるということが気にかかったんですね。そのDX(デジタルトランスフォーメーション)をデジタルキューブでサービス化できるんじゃないか、と考えました。
実際、子会社にクラウドのエンジニアが複数在籍していましたし、私としても会計の知識があるので、それを組み合わせたサービスを始めたら面白いだろう、という発想から動き出しました。
FinanScopeのサービス名はFinanceとScopeと掛けてるようにお見受けしましたが、サービス名の由来を教えてください。
仰る通り、FinanceとScopeの掛け合わせです。
まずFinanceに関しては、一目見て会計や金融に関連するサービスだということがイメージできるよう、分かりやすさを重視して採用しました。
次にScopeについてですが、動詞では「見る」と訳せることからタスクを可視化するという意味を含めるとともに、名詞では「余白・余地」と訳せることから、ユーザーの方々にこのサービスを利用して自分たちの余地を開拓していってほしい、という願いを込めています。
FinanScope Management、FinanScope Matchingを今後リリース予定だと存じますが、そちらのサービスについてお伺いしたいです。
FinanScope Managementは、端的に表現するとIPOやM&Aに必要となる膨大なタスクをマネジメントする専用ツールになります。
従来ならばエクセルで作成したものをメールでやり取りするというスタイルが中心だったと思いますが、それだと管理上の面倒な問題が避けられません。そこで経営者をそのような煩雑なマネジメントから解放し、本来取り組むべき課題に着手する手助けができるように設計・構築しております。
またFinanScope Matchingは現在開発中なのですが、内容としては企業と事業承継に必要となる専門家とのマッチングを行うプラットフォームの提供を予定しています。ただしこちらはまだ構想段階なので、続報をお待ちいただければと思います。
今後のFinanScopeの展望についてご教授いただきたいです。
FinanScope自体が可能性に満ちたサービスではありますが、今後のビジョンとしては、事業承継問題を筆頭として主に地方における中小企業の経営課題の解決に注力し、都市部と地方で格差なく企業運営を行えるよう、不自由を打破していきたいと思っています。
そのためには各サービスの機能強化はもちろんのこと、支援専門家のネットワークを全国に構築することも必要となると考えています。このプラットフォームはまだまだ発展途上の段階にありますので、記事をご覧になっている皆様にも機会があればぜひともご利用していただきたいですね。